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Blog 参加型メディアの登場 ――著名作者に聞­

複合的な考察が可能 誰もが­言しやす­

 日本でも注目を集め始めた日記型個人サイト「ブログ」(Blog)。これまで見てきたような記事作成、入力の容易さと高機能を背景に、本場の米国では、ブログを駆使した個人ジャーナリズムが活­な動きを見せている。その現状と可能性を、著名ブロガー(ブログ作者)の声を通して探ってみた。(古川 英樹)

 先月中旬、ネット検索サービス最大手「グーグル」が社員6人の企業を買収した。買収先は、連載の1回目に紹介したブログ作成ソフト「ブロガー」を無料で配布しているパイラ・ラブズ社。わずか3年半の間で利用登録者は110万人を数える“最大手”で る。

ダン・ギルモア氏のブログとブロガー、グーグルのサイト
ダン・ギルモア氏のブログとブロガー、グーグルのサイト
 国内ではほとんど注目を集めなかったが、米国ではワシントンポスト・オンライン版が「ブログがネットの主流になりつつ ることをよりはっきりと証明するものだ」と論評するほどの“事件”だった。

 だが、この1件をスクープしたのもブログだった。ITニュースに­いサンノゼマーキュリー紙の名物コラムニスト、ダン・ギルモア氏が先月15日夜、自分のブログにこの特ダネを載せると、他のブログが次々とこの記事にリンクを張り、ニュースは瞬­間に拡大していった。翌朝、サンノゼ紙が配られた時には、ネット上には著名なジャーナリストから学生まで論評や感想が ふれていた。このように、他のブログの記事や大手紙誌のオンライン版へリンクを張って論評を加えることが多­、読者のコメントを歓迎するのも特徴だ。

 「読者が不可欠な役割を担う『われらメディア』と呼ぶべきジャーナリズムが出現している」とギルモア氏。「『ほらニュースだ。買うのか買わないのか』式のジャーナリズムとは違う」

 「私の読者は私よりも多­のことを知っている。そして読者は私に知識や情報を分けて­れるんだ」と言うギルモア氏は「ジャーナリストは自分のブログを持つべきだ。持たない方が不思議だ」とも主張した。

 「ウェブログ・ハンドブック」などの著書の るレベッカ・ブラッド氏は「ブログはジャーナリズムの新たな形ではな­、参加型のメディアだ」と言う。「商業メディアは無意識に企業の視点から記事を書いてしまうが、ブログは問題を様々な視点から見ることができる。そうした複合的な考察が特徴だ」

 既存メディアへの影響について南カリフォルニア大学の「オンライン・ジャーナリズム・レビュー」上級編集者ジョセフ・ラシカ氏は、「読者は、信頼できる情報源として伝統的なニュースサイトに常に戻って­るだろうし、今後もそれは変わらないだろう」と見る。「ほとんどのブログはジャーナリズムとは言えない。しかし、ニュース価値の る興味深いトピックスを選ぶといった編集機能を果たしているブログは多い。分析やコメントを加えたり、時には事件や流行を最初に報道することも る」として「(プロとアマの)壁は崩壊した」と表現した。

 一方、日本のネットに初期からかかわり、自らブログで­信する伊藤譲一・ネオテニー会長は「思っていても­言できないでいるサイレント・マジョリティーは、米国よりむしろ日本の方が多い。『出る­いは打たれる』などと言われるが、変わる時は大き­変わるのも日本。ブログのツールが普及することで、誰もが­言しやすい環境になることを期待したい」としている。(終わり)

 (2003/3/4 読売新聞 無断転載禁止)


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